昔話・・・HONDAで勤務していた頃・・・

話題はまた別の意味で飛ぶことになります。今日のYAHOOのNEWSで取り上げられているの見て書いた次第です。
昔働いていた本田栃木高根沢研究所F1レーシングチーム所属していた頃を思い出してしまった。既にF1は3年ほど前にHONDAは撤退していますが、第三期F1当初、私は在籍していました。HONDA初のフルボディー&エンジン全てHONDA製として1号車ができた頃、このマシンに乗ったり、細かく分解したりしました。ただ、私にはこの当時最新式マシンに興味は薄く、古いマシンがレストアされている部署が隣にありました。途中で私の希望でレストアチームに移動が決まり、メンバーは私を含めて5名で1台のマシンを1年かけてレストアしました。その頃のことを思い出してしまった。最高の環境で普通の整備工場ではなく、ビルの広ーいオフィスで優雅にマシンをいじっていると言って過言ではないでしょう。トイレは大理石で、自販機は飲み放題で紙コップは持ち帰り禁止の毎回使い捨て、ドアは自動ドア、軍手は常に新品を用意された超恵まれた環境で働いていました。ここに出てくるSTAFFはこのような場所で働いている方々です。白い制服、緑の帽子・・・あまりカッコよくは無いですが。
そのマシンを時々、茂木サーキットに持って行ってテスト走行をしました。その為、HONDAコレクションホールの方とも顔見知りで、今回のようなイベントもいきました。
ずーと働いていれば良かった職場ですが、やはりパラの自分のお城を夢見て今がある感じです。
あー懐かしいという感じですね。また、当時のF1のことなら興味のある方は何でも聞いてもらえれば、HONDAの企業のすばらしさなどお話することはいっぱいあります。
Yahooニュース(詳細はこちら)
▼マクラーレンMP4/6 知ってますか?このマシンはいじったこと無いですが、アラン・プロストが乗っていたゼッケン2のマシンはイジリました!何をいじったかは内緒です。でも少しバラしました。
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▼MP4/6のボディーを開けるとこんな感じでシンプルです。床下のベースはカーボンハニカム構造だと思います・・・んーもっと新しいマシンだったかな・・・
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▼このマシンはRA272、私のHONDAのF1マシンの中で一番尊敬するエンジンです。実は私が辞めた次の年にレストアされたマシン。本当に興味のあったマシンです。1500ccの小型エンジンで優一、このマシンだけエンジンとギアBOXが一体化されたエンジンです。普通に考えてありえないエンジンですが、これが魅力です。
このころのF1マシンは全て飛行機エンジンがベースになっています。今の技術でも作るのは大変なエンジンであり最近のエンジンは全て3Dマシニングで加工され組み立て時の組付精度でマシンの調子が変わります。そして、ベンチテストしてサーキット見立ててエンジンを回して調子良いものをGPレースに送られます。ちなみにHONDAの研究所にはベンチテストルームが4室あり、常にF1サウンドが炸裂です。燃料は勿論、航空燃料であるアブガスです。燃料タンクはドライバー両サイドに水枕のようなゴム袋に約300L程度入ります。だいたい、1Lあたり1km~2kmの燃費で決してエコでは無いですね。タイヤ幅は確か365mmくらいかと思います。ホイールはマグネシウム使っているので大人の男性であれば小指でこのリアホイルを軽々持てます。
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▼もし働いていれば、この中にいたことでしょう。HONDA研究所では絶対にクビにはならないし、よほどで無い限り辞める理由はないです。クビにならない理由はしっかりとあります。但し、横領、取引企業からのいただき物を報告せずに頂くと即クビです。何か頂いた場合にはその物を処理する部署がしっかりとあります。なぜならば、必要以上に密にならないようにするためです。ここは本当に最高の理想の環境です。
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▼F1のスピード

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